抽象アーティスト・タベンドラン・クリシュナプリヤ(Thabendran Krishnapriya)さんの個展「Fragmented(フラグメンテッド)」が現在、コロンボ・バンバラピティヤ(Bambalapitiya)地区にある現代アート画廊「Barefoot Gallery(ベアフット・ギャラリー)」(Galle Road, Colombo 04)で開催されている。
スリランカ北端の都市・ジャフナを拠点に活動するクリシュナプリヤさん。ジャフナ大学で美術の学士号取得後、パキスタン・ラホールのビーコンハウス国立大学でアートとデザインの修士号を取得した。「幼少期の内戦の影響・個人的な喪失の経験から着想を得た」作品作りに取り組み、「アートを自伝と捉え、芸術表現を通して失った母とのつながりや幸福感を探求し続けている」という。
日本の現代アーティスト・草間彌生さんの作品に「インスピレーションを受けた」とも。2016年には初めての海外での作品発表を日本で行った。以来、国内外の個展やグループ展で作品を発表し続けている。
「人間の経験の深みを探求する」という同展では、微生物や細胞などを連想させる有機的形態をアクリル絵の具とペンで描いた作品を展示。展示作品について、クリシュナプリヤさんは「細胞、組織、膜を一つ一つ作り上げた。細胞には独自のエネルギーがあり、細胞を通じて母の愛を感じることができる」とコメントしている。
開館時間は10時~18時。日曜定休。7月23日まで。